君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

みるみる顔を赤くそめる優葉。
そんな優葉がまたとても愛らしく、和泉は困った。

(………本当、最近の優葉は困る。 そんな、期待させるような反応するから)


ーーー………時々、どうしたら良いのか分からなくなる。


「………まったく。 先生って本当、 怖いんだけど?」

「えっ!? な、何で!?」

「何でもなにも、そのままの意味」

「そのままって………えっ? えっ?」

「良いから、注文するよ? すみません、 ビーフシチュー二つお願いします」

和泉は戸惑う優葉をよそに注文をした。 

………胸の中に燻り続けている優葉への想いが、どうにか要らぬ期待で放たれぬよう願いながらーーー。 


ーーーーーーーー 

「本当に、おいしかった!」

ーーー喫茶店を出た後。 優葉は、先ほど堪能したビーフシチューの味にすっかり感動していた。 

和泉の言った通り、牛肉も野菜もほろほろと口に溶け、デミグラスソースも絶品だった。 

「でしょ? ………けど、面白かったよ? 先生の食べっぷり。 よっぽど、お腹空いてたんだね」

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