君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「お、面白かった?」

「うん。 早食い選手権みたいで」

「ちょっと!! そんなにがっついてないよ!」

「ハハッ」

和泉は、優葉をからかいつつも徐々に優葉が普段の調子を取り戻していることに安心していた。 

「………良かったね、先生」

「えっ? 」

「色々と。 アンタが元気だと、俺も嬉しい」

そう言い和泉は、優葉の頭を軽く撫でた。 

その和泉の仕草に再び優葉の胸は高鳴る。 

「………あり、がとう………」

(どうしよう。 ………やっぱり、日に日に瀬名君の存在が大きくなっていく。 この感情の意味は………)

優葉は、高鳴る胸を長く感じながらそんなことを考えていた。 

そして、和泉もそんな優葉に意識が向いていた。 


ーーーだから、気がつかなかった。 


ーーーパシャッ


「………何あれ………。 あれがあの、瀬名 和泉だっていうの………?」


少し近くから、なったスマートフォンのカメラの音が自分たちに向かれていたことに。




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