君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
優葉が、消え入りそうな声でそう言うと二人の間にはいやに長い沈黙が流れた。
優葉は、涙に濡れた視界の中でふと和泉の顔が見えた。
「………!!!」
そこにいる和泉は………今までにないほど傷付いた顔をしていたーーー。
「………ッ、 瀬名くっ………!」
(何か………何か、私はとんでもない事をした………!)
そう瞬時に思った優葉は直ぐさま和泉に謝ろうとしたーーーが。
「………それが、答え?」
「………え?」
「今まで………俺と過ごした時間。 その中で、優葉がだした答えがさっきの言葉? 」
「………!」
優葉は、何も答えられなかった。
手足が………心が、恐怖と後悔で震えどうしたらいいのか分からなくなる。
ただ、優葉は気がついた。
和泉をこんなにも深く傷付けたのは………他でもない自分だと。
「………ッ、わ、わたしっ………ごめっ………」
「………いいよ、もう」
「………!!」
「もう………いいよ。 アンタ」