君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「まだ渡してなかったんだ………」

和泉と一緒に選んだプレゼント。

和泉と一緒に並んで、和泉の好きなビーフシチューを食べて、関本のことを二人で思いながら選んだ。 

(あの時はあんなにも、楽しかったのに………)

優葉は、それを思うと心苦しくなりまたぎゅっとプレゼントを両手で握りしめる。 

「でも、これ………渡さないと」

関本のために、買ったのだ。 和泉と仲違いしてしまったとはいえ渡さないという選択肢は優葉の頭の中には無かった。

とは言え、 関本がいるところは瀬名邸である。


ーーーもし、和泉に会って………もう、謝ることも許されずただ拒絶されたら? 

そのような考えばかりが優葉の頭の中を駆け巡り………また、胸が苦しくなる。 

「どうしたらいいの………?」

優葉はまるでまとまらない自分の心から逃げるように再び顔を枕に埋めたーーー。

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