君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

関本が帰宅後、二人は和泉の自室へと向かった。

「ていうか………何でいるの? 有華さん」

和泉が、そう言うと向かいに座っていた有華が身を乗り出してきた。

「それが、聞いてくれる!? 和泉! ここ、数ヶ月間休みもなしに働かされたのよ!!
全く、若い女で独身だけで人使い荒いんだから!! あの老害パワハラタヌキ!! 串刺しにしてやりたいくらいよ!」

「………聞いて早々、物騒だな………」

「まあ、上手いことこうやって有給使えたから良いんだけどね? だから、可愛い従兄弟の様子を見にきたのよ。 

それで、どうしてまたそんなに落ち込んでるのよ、和泉? 優葉ちゃん? だっけ? 関本さんに聞いたわ。同じ大学に入って上手くやってるんじゃないの?」

「………それは」

「?」

「………今日で、 終わった。 もう、優葉と会うことはないよ」

それを聞いた有華の表情がピシリと固まる。
そしてーーー

「はぁああ!?」

有華の大きな叫び声が、 瀬名邸にこだました。
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