君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

和泉は言いながら再び気が落ち込むのを感じたが、話を続けた。

「………例え、優葉が俺を好きでなくても人として信じてくれてたんなら少しはーーー」

「ちょ、待って待って! 和泉!」

すると、有華が突然慌てたように和泉の話を遮った。

「何?」

「………まさか、まだそんなこと思ってるの?」

「………? 何のこと?」

「だから、優葉ちゃんが和泉を好きじゃないって!」

「いや、好きじゃないでしょ」

和泉が即答すると、有華は和泉のおでこをペチっと平手で叩いた。

「な………、いきなり何なわけ!?」

「それは、私のセリフよ! はぁ………、ここまで重症だなんて。 どれだけ優葉ちゃんにフラれてきたのよ、和泉………」

有華はそう言うと盛大にため息をついた。

「ちょ、一回しかフラれてないから! 誤解しないでくれる!?」

「一回でも何でもいいわよ! あのね、もうお姉ちゃんが教えてあげるわ。

優葉ちゃんは、和泉を人として信用できないから悲しんだんじゃないのよ。

和泉のことが好きだから、悲しんだのよ!!」
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