君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「………ったく、本当にあの2人は………、勘弁してよ」
部屋に着いた後も、すぐに和泉は椅子に座ると力なく項垂れた。
「………和泉、大丈夫?」
「うん。 ていうか、優葉は何も悪くないから。 むしろこれは俺の問題で………」
そう言うと和泉はハッとしたようにまた顔を赤くして口をつぐむ。
「………和泉、有華さん達の言ったことで照れてるの?」
「ーーーは!?」
「その反応、照れてるんだ。 可愛い!」
和泉の反応がやけに愛らしく、優葉は自然と笑いながらそう言っていた。
「ち、違う! 照れてないから!ただちょっと今日は体温上がってるだけだから!」
「ウソ、絶対照れてる! だってこんなにゆでダコみたいな和泉見たことない! 」
「〜〜〜ったく、アンタね!!」
「ーーーきゃっ!?」
すると、優葉は和泉に物凄い力で引っ張られた。優葉が気がつくと和泉にまたがる姿勢になっていた。
「ーーー!?!? 和泉っ………!?」