君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「ど、どういう事!? 相手は誰!?」
「は、晴夏……….!か、肩をゆさぶらなーーー」
「そうよ! 優葉から、そんな話がでるなんて青天の霹靂よっ!相手!相手は!?」
「あ、綾子………ッ、顔が近いッ………」
優葉は、前に座っていた晴夏から強く肩を揺さぶられた。
横に座っていた綾子からはいつもの彼女のからは想像できない程、興奮しきっていて優葉の横顔と顔の距離が近くなっている。
「ちょ、2人共………! ちゃんと話すから!悪いけど、とりあえず落ち着いてっ………」
(まさか、こんなにもこの話で驚くなんて思わなかったよ………!)
優葉がそう懇願すると、少し気を落ち着かしたのか、晴夏は優葉の肩から手を放し、綾子の顔も離れた。
「や、優葉。でも………本当にびっくりしたんだけど? あたし、昔から優葉といるけど、恋愛話しても反応無かったから、てっきりあまり興味無いのかと思ってたし」
「確かに………。 だから、優葉と恋愛て想像できなかったのよね? 」
晴夏と綾子がそう口々に告白するのを見て、優葉は苦笑いを浮かべた。
(李人君の事は、言えないから………)