クールな御曹司の一途な独占欲



「もう私は恋愛は諦めています。難しいですが、少なくとも自分自身が変わるまでは。私と付き合ったために堕落してしまうのは、相手の男性にも悪いですし」

「そんな男のことを考える必要はないよ。最初から良い男じゃなかったんだ。香坂さんのせいじゃない」


本部長はナイフとフォークを置いた。


「例えば僕なんてどうかな」


プレイボーイがついにそれを言ってきたな、と、私の方は大きくため息をついた。


「何言ってるんですか。本部長が最速新記録ですよ。一緒にいて1ヶ月でこんなに変わっちゃったじゃないですか」

「はは、別に僕は堕落したつもりはないんだけどナ」

「十分してます」


私がいなければコーヒーも淹れられないし、内線にも出られないじゃないか。

この上、プライベートまで堕落させようだなんて、今までお世話になった社長のことを考えたらとてもできない。

もちろん、「僕なんてどうかな」なんて、本部長は冗談で言っているだけなのは私も分かっているけれど。


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