クールな御曹司の一途な独占欲



エントランスまで土田社長をお見送りしたあと、エレベーターホールへ引き返す途中で、受付をとおった。

松島さんともう一人の受付嬢が暇そうに欠伸をしている。

それを注意するという名目で、私はそこに立ち寄った。


「お盆だからってアクビはだめですよ、松島さん」

「ゲ、香坂さん見てました?すみません。ていうか今日暇すぎですよ。お盆なのにこの日まで営業してるのウチくらいじゃないですか?」


松島さんはよく喋べるから、一緒に飲んだら楽しいだろうな、そんなことを思った。

本部長と二人であのバーで、ニコニコとお喋りをしている構図が頭にモヤモヤと浮かび上がってくる。

そのあと、キスをする構図も。

私にしたときみたいにギュッと体を抱き締め合って、激しく──・・・



「香坂さん?」

「えっ」


クリクリとした可愛らしい瞳が、私を覗き込んでいた。


「大丈夫ですか?香坂さんこそ眠そうですよ?」

「い、いえ・・・」

「・・・あ、それと、本部長の様子はどうですか?元気にしてます?」

「本部長ですか?・・・ええ、元気ですけど」


気になるのかな。

今は会ってないっていうこと?

二人は今はどういう関係?


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