君の瞳にわたしが映っても(完)

痛む傷はさっき篠原に殴られた箇所と、運ばれた時に殴られ触れられたところだけで、あとは何もされていない。

あれ、あのあと、男たちが近づいてきたあと…どうしたんだっけ?

震える体を抑えながらゆっくりと頭を持ち上げると、誰かのジャケットが肩からかけられていた。

ゆっくりとそのジャケットを近寄せると…


「っ…ぅ…」





















兄ちゃんの香りがした。


< 151 / 272 >

この作品をシェア

pagetop