君の瞳にわたしが映っても(完)

ああ、好きなんだな。


好きで好きでたまらないんだな。


そんな思いが脳を横切る。


わたしには君しかいないんだ、きっと。


今日なら全部聞けるかもしれない。


怖くない。



大丈夫。



「相川…。」


「ん?」


「相川のお父さんのことなんだけど…。」


「ああ…。」


相川は水筒を下ろして手の甲で口元をぬぐった。



「誰にも話してねーんだよ。」


「え…?白石さんとか…にも?」

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