こっち向いて笑って、先輩!
っ?!
「ハハッ」と笑えば、突然、流星さんの手が首に回ってきて、そのまま乱暴に髪の毛をわしゃわしゃとされる。
「あーそーだよバカだよ。多分お前がよれよれのじーさんになっても俺はお前が心配で顔見に行くだろーよ」
「ちょ、やめてくださいよっ!俺がじーさんだったら流星さんもう死んで────」
わしゃわしゃしてくる流星さんの手に対抗しながらそんなセリフを吐く。
「むっかしからそーなんだよ。サッカーしてたときも、いいところ全部チームの誰かに譲ってさ。今の快が行けたって言えば、誰が入れたって同じチームの一点だって言って。人の顔色伺ったり遠慮したり、お前が甘えベタなのはわかってるから。だから、ちゃんと、たくさん泣け。1人じゃどうしようもなくなったとき、俺を呼べばいい。絶対飛んでいく」
「……っ、うっざぁ」