気まぐれ猫くんの手懐け方
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会場は、いろんな出店で大賑わい。
私はその中でもあるものに惹かれていた。
「あ、見て猫くん! わたあめがあるよ!」
「あんな、子供の食べ物……」
「ねえっ、一緒に食べようっ?」
わたあめを売っているお店に向かって、猫くんの手を両手で引っ張る。
「…っ、もう、しょーがないなあ」
そんなペースで、私が「あそこ行きたい!」と言って猫くんを引っ張り
猫くんが私についてくる、という感じで出店を回る私たち。
もちろん食べ物だけじゃない。
射的をやれば、私も猫くんもどちらもへたくそで。
ヨーヨー釣りは、猫くんがかろうじて一個ゲットしてくれた。
意外にも猫くんは金魚すくいが上手で、近くに金魚がすくえず泣いていた女の子に、自分がすくった金魚をあげたりしていた。
そんな猫くんの優しい一面を見て、きゅーんとしないわけがない。