永久の誓いからの逃亡
「へー。
優しさですか。
じゃあ…」

「あの…!
そろそろ待合室の方へ」

まだ喋り足りない先輩を遮って、駿くんをこの場から追いやる。
これ以上ここにいられると、私がおかしくなる。

「それもそうですね。

では、先程の件、よろしくお願いします」

「んぐっ…」

それはもちろん、同期が来るとかいう作り話のことではなくて、会社帰りに駿くんの家に行くという話…。
この状況では断ることなんてできないし、何より、無言の圧力を感じる。

来るよね?
と、目が強く言っている。

「…わかりました」

そう呟くと、ようやく待合室に向かってくれた。
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