七瀬クンとの恋愛事情

彼女の自信満々な言いぐさに、七瀬くんが少し渋い表情を見せた

「たぶんそのロリコンで制服マニアな性癖を、上司の娘である婚約者にはカミングアウト出来ないために、そのかわり合法的に結婚を匂わせ見つけた相手にその性癖を強要するって魂胆?」

「………け、結婚を匂わせ…」

確かにあの婚活パーティーの女子の中で私は規定の年齢がギリギリ
結婚を餌に釣られやすいオンナ

それでいて、奇跡的に底身長の童顔

それって………

「偶然見つけた理想の愛人候補に逃げられて頭にきたのか、それともまだ何とか手に入れようとしてたのか………?」


「おいっ!」

七瀬くんが小田さんの口調を嗜めるように睨み付けると、その口に手を当て首を竦ませる

「……………」

あの頃、正直それほど結婚に執着していた訳じゃなかった

だから豹変した豊田さんからもう逃げる事ばかりだった

それにしたって私自身は彼にとってそんな対象だったなんて

改めて豊田さんという人が解ってなくて

ずっと私が能天気だったんだ
七瀬くんが一緒にいたし、貼り紙や置き物を途中から小田さんが先に回収してくれていたからなのに、もう大丈夫だなんて

「倫子さん、だから本当にもう大丈夫だから」

そう言って、項垂れる私の背中を撫でてくれている七瀬くんを見上げた


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