七瀬クンとの恋愛事情

「うーん、そうですよね。
こちらこそ急過ぎましたね、すみませんっ」

そう言ってニッコリと微笑みながら謝る彼女は改めて可愛いと思ってしまう

「あ、じゃあ明日ランチだったら?
そうだ、高科課長も一緒とかどうです?」

私の顔を伺いながら覗き込む

課長と一緒って、それじゃあなんだかますますカップルみたいに思われちゃうっ!


「いや、ダメダメ営業は出掛けが多いからそんな時間ないと思うし…」


そう言ってる側で古坂さんが微妙にニヤリと頰を上げる

「そうですね、まぁ課長がいたんじゃ聞き辛い事も聞けないし、
あっ!もしかして週末のアフターはデートでした?」



「へっ?いやっそうゆうんじゃなくて………」

否定する間もなく彼女の右手が私の肩をポンポンと叩き


「じゃあ、ランチで色々聞かせてもらいますから、他の子も誘って【キッチン Fiori】でいいですよね、お昼に1階で待ってます」

【キッチン Fiori】は会社近くのイタリアンカフェで、女の子達に人気のランチおススメ創作パスタがある店だ

「う…うん、分かった、じゃあ明日のお昼に
1階で」


手を振りながら自分の事務所に戻って行く彼女を、その場で笑顔を引きつかせながら見送った


「……はぁっ」

久々に会った彼女のテンションにのまれてつい、ランチなんて言っちゃったけど

ここで他の人にも高科課長とはお見合いのための恋人偽装だと言っておきたい

………あんな綺麗な顔を近づけられると、つい大通りで七瀬くんとキスしていたのを思い出す

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