七瀬クンとの恋愛事情
「な、七瀬くん?」
「俺、気にしないから」
その体勢のまま囁くように言われた
「え?」
「課長との噂、もう結構会社中に広まってる。昨日のお見合いの話」
「え、なんで?」
昨日今日でなんでそこまで?!
「さぁ、誰かが見てたか…それとも課長自身が倫子さんの気を引くためにひろめたか…」
首を傾げながら言う七瀬くんが、私をホールドしている腕の中から顔をあげた
「まさか、課長がそんなこと……きっとみんな暇なのよ。噂なんてそのうち…」
「先に取引先へついた嘘でしょ?簡単には否定出来ないじゃないんですか?
どうせその嘘のまま社長や専務に報告したんでしょう」
「……う」
手は腰に回されたまま、拗ねて甘えてるようにそう言いながら上目づかいで見上げてくる七瀬くん
これは絶対ワザとやってるってわかってるのに、その言葉使いとのギャップで私の胸の奥をキュンっとさせる
「とりあえず七瀬くん、離そうかこれ」
巻き付いている七瀬くんの腕で身動きできない
「やだ」
「やだって…だって気にしないんでしょ?」
両頬に手を添えて顔を覗き込むと、
私の背中にあった七瀬くんの腕に押されて唇を重ねてきた