七瀬クンとの恋愛事情
倉庫からなんとか脱出したものの、そんな耳元で囁かれた彼の声が残って集中できない…
私はもっとアッサリしたものがいいんだけど
でも、
まぁ七瀬くんが食べたいなら仕方がない
その日の帰りにひき肉買いにスーパーに寄るか
あ、ケチャップまだあったっけ?
………たまには大根下ろしで和風ソースにするのもアリかなぁ
て、
「うう、いけない。集中集中……」
高科課長が帰ってくる前に、より先方が納得する何パターンかの工程を考えておかなくては
次の日
珍しく名取さんが声を掛けてきた
「主任、お昼ですよ。たまには一緒に外に行きませんか?」
そういえば昨日のゴタゴタに関しての報告は簡単に受けたが、彼女本人に対するヒヤリングはまだだった
しかし、それは午後からにして
「あーーごめんなさい、今日お昼は古坂さんに誘われてるから…」
「そうなんですか、じゃあまた今度」
あっさりと身体を翻していった名取さん
彼女も噂好きだから、きっとまだまだ騒がしいお見合いの話でもしようと誘ってくれたに違いない
1階のホールに降りると、そこに古坂さん一人が待っていた
「あれ?他の子は?」
確か他の人も誘うって言ってなかったっけ?
「今日はやっぱり私ひとりで、相談したい事があるんです」