七瀬クンとの恋愛事情

「え…っいや、それって今は関係ないでしょ?」


「だって、高科課長ってばせっかくの花菱商事への出世転職でしょぉ、ついでに一緒に行ってさっさと結婚しちゃえばいいのにって」

「それは………」

「主任がいなくなってくれた方がぁ、七瀬のためにもなると思いません?
大変だったんですよ、主任と別れた後の七瀬ってば暫く全然取り付く島もなくて………」

隠していた私たちの関係を解消したことは、明らかなお互いの態度で古坂さんにはわかってたはず

理由がわかっていれば、逸早く七瀬くんに近づいて絡むことができて当たり前だった

解消した後すぐに高科課長と付き合い始めた私に、彼が内心穏やかではいられないのもわかっていた

でも、あの時はそうするしかなかった


「べ、別に今さらどうでもいいことでしょ?
私が高科課長と別れたからって、七瀬くんが今付き合っているのは古坂さんだし」

「それはそうなんですけど、なんか目障りなんですよね、元カノが同じ会社にいるって
主任はフリーになっちゃってるし、だから…」

「…………」

彼女が何を言いたいのかはわかってる

「だからこの写メ流せば『セクハラ女上司』ってことで会社居られないんじゃないですか?
あっ、七瀬の部分だけ修正して顔が分からないようにしたらいいしぃ〜」

「…………どうしてそこまで」

「目障りなんです、なんか」

持っていた携帯をバックにしまい、そう言って身体を翻して出ようとする彼女の腕を咄嗟に掴んで引き止めた

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