七瀬クンとの恋愛事情



騒然とする宴会に戻ると、さっきのまま名取さんと脇谷くんが意外と仲良く話していた

「あ、松原しゅにーんっ聞いてくださいよぉ、脇谷主任がぁ〜〜……って、え……?」


「…何かあったのか?」

席に戻った私を前に二人の表情が固まった

「しゅ、主任…どうしたんですか?」


ただ二人の帰っていくところを見送っていただけなのに………


「あ……うん、いや…なんかもう…ハハッ」



自覚していなかった
気が付いたら胸が締めつけられてて、目頭に止めどなく溢れてくる涙をただ抑え込んでいたのだけど


「ふぇ……うぅ、うっ…ふぇ〜んっ」

ふつふつと湧き上がる想いが、顔を抑えても胸の痛みから逃れられない

七瀬の古坂さんを気遣うその仕草でさえ
どうしようもなく抑えきれない想いがまだ私の中で燻っていて制御できなくなっていた

「どうしちゃったんですかっ、主任〜っ!」

名取さんが駆け寄って私の震える肩を抱いてくれた

これから七瀬くんが彼女に触れる。
あの絡ませてた彼の手や指がもう彼女のものなんだとかそうゆうことばかり頭に上ってどうしようもない

自分で決めたことなのに
自分勝手に人を振り回した挙げ句、なんてザマなんだ



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