七瀬クンとの恋愛事情
「それじゃあ消しとくな」と、
さり気なく古坂の開いたままのスマホに手を伸ばし、写真ホルダーを操作しながら
俺はある1枚の画面でその指を止めた
「はい、コーヒー七瀬はブラックでよかったよね」
「…………………」
「どうしたの?」
古坂のスマホを持ったまま、眉をひそめていた俺を不思議そうに覗き込む古坂
「………古坂さぁ、俺が松原主任と付き合ったの知ってたんだな」
「…えっ?」
そう言って彼女の携帯の画面を目の前に差し出した
瞬間、慌ててトレーに乗せたコーヒーをテーブルにガシャんと置いて俺に詰め寄った
「あっ、、ちがっ」
古坂の携帯はまだ俺の手の中にある
見つけたのは俺と倫子さんのキスをしている写真
それは明らかに隠し撮りした画像
「何これ、どうゆうこと?」
すかさずスマホを俺から奪い取ろうとした古坂から身体を引いた
「それは…か、勝手に送られてきたのよっ、そうっきっと私たちが付き合いだしたから………」
「保存した日時がその日なのにか?」
「.……………っ」
目が泳ぐ古坂に、俺は大きな溜め息をついた
「なんでこんな写メがあるのか説明して」
「………………っ」
「古坂…」
「…だ……黙ってるからいけないんじゃない
あの人、私に協力するって言っといて隠れて七瀬を独り占めしてたんだもんっ!だからっ」
俺に訴える様に顔を上げてすがりつく
「だから、何?
だから脅したのか?さっきみたいに」