七瀬クンとの恋愛事情
今のはちょっとあらか様だったたろうか
一回行きかけたその瞬間に、先のグループにいる七瀬くんと目が合って、身体を引き戻してしまった
「あー………まともに集中できない」
今さらながら、
なぜあそこで彼を引き止め招きいれるなんて
行動が出来てしまったのだろうか?
頭の中で何か化学分解が起きたに違いない
したがって、その後のあんなことや、そんなことのふにゃふにゃぁっとした感覚や感触は……
ああアアァ………!!
いや、違うっ!思い出すな私 ますます仕事が手につかなくなってしまうっ
コピー室のコピー機の前で邪心に悶絶しながら
溜め息なんてついて、今日は残業確実だと改めて思う就業時間間近のそんな時の、
不意の一瞬だった
そのコピー機との間に挟まれるように、両側から長い腕が伸び後ろからコピー機に手を着かれて、私に覆い被さった人物が
「………え」
「なにやってんですか?」
さすが186㎝の身長で、私なんかはすっぽり覆い被され、そっと耳元に低音の声て囁かれた
「ひっ、」
まさに今日一日避け続けた本人からの密着に、またあの金属音が聞こえるくらい身体が固まった
「今日ずっと俺の事、無視してました?」
「………….っ」