七瀬クンとの恋愛事情
「あ、え、どうしよう。こんな………」
いつの間にこんな状態に………?
ストップのボタンを押して、止めた後に出された用紙を拾い上げた七瀬くん
「主任がコピー機でパニクってたんですよ」
高科課長にしれっとそう言った
「コピーは俺がやっときますから、主任は今日の報告書のチェックお願いします。机に朝言われた不要な点も山下さんに見てもらいましたから」
「そ、そう。分かった、じゃあコレ2部づつのコピーお願いね」
この際話に乗って、そのままそそくさと高科課長の前を通り過ごし、この場を離れた
「…………」
「珍しいな、コピー機でパニッくるなんて倫ちゃんらしくない。あの子要領はいい方なのに」
その場に残る七瀬くんに、
入り口で寄り掛かり、私の逃げるような後ろ姿を見送りながら呟く課長
「そうですか?ああゆうちょっと抜けてるところがあるから手助けしたくなるんスけどね」
「お前……彼女が上司だって忘れてないか?」
「上司ですよ、尊敬してますから」
身長差さながらに冷静かつ冷ややかなその受け答えに、いつもながら胸がムカつくと、舌打ちをつきながらその場から離れた高科課長
この二人の仲の悪さの原因なんてさっぱり理解していない私だった