ヒミツにふれて、ふれさせて。
・・・
気がつくと、珠理がメッセージで、近海くん宅までの道のりを送ってくれていた。案外すぐ近くで、リョウちゃん宅とは逆方向にあって。
もう、買い物は終わったのだろうか。
示されていた道に沿って、トボトボ歩く。
…そういえば、プレゼント、本当に準備できてないよ。もう、どうしよう…。
何か買って行こうかなと思い、周りを見渡す。
「…」
最近できた、パワーストーンが並んでいるお店が視界に入って、立ち止まってみた。
ここのお店も可愛いけど、アクセサリーとかばっかりなんだよなあ。
珠理はあんなにスマートにわたしにこのブレスレットをプレゼントしてくれたけど…。やっぱり、ハードル高いんだよなあ。
「いらっしゃいませ〜」
「…」
人を待たせているのに何をやっているんだと思いながら、可愛い店員さんがいるお店に吸い込まれるように入っていく。
少しだけ、少し見るだけ。そりゃあマフラーも買ったし、もういいかなとも少しは思ってるけど…。でも、みんながプレゼント渡していく中で、わたしだけあげないってのも、なんかさあ。
こんなふうに、色々と言い訳を考えながら、新作コーナーの方へ歩いて行った。
キラキラと輝いているパワーストーンたち。そのどれもが可愛くて、思わず見入ってしまう。
「こちら、11月に入ったばかりの新作になります」
「えっ…」
気がつくと、すぐとなりには可愛らしい店員さんが。
「可愛いですよね。こちら、11月生まれさんのパワーストーンで、主にトパーズとシトリンって石になるんですけど…」
「…11月生まれの、ですか?」
「そうですよ〜。トパーズにも色々と色があって、こっちは秋らしい黄色っぽいものなんですけど、こちらはブルートパーズっていって、青色をしているんです」
「……」
キラキラと光っているそのブレスレットは、黄色っぽいものであったり、ブルーっぽいものであったり、様々。でも、これも全部、11月生まれの誕生石になるらしい。
「…ブルートパーズ…、きれい…」
水色っぽい、透明のその石は、とても珠理っぽいと思った。
…でも、やっぱりアクセサリーなんて、ハードルが高いよ…。しかも、あれでも男性なんだし…。