ヒミツにふれて、ふれさせて。


「…彼氏さんへのプレゼント、とかですか?」

「………。ええっ!?」


かかか、カレシさん。そんなわけないじゃないですか!と、激しく突っ込みたいところだったけど、冷静に「…おとこ、友達…です」と答えた。
「おとこ」と言う時に、少しだけ迷った。


「…可愛いとは思ってるけど、アクセサリーってハードル高くて…」

…って、何を相談しているんだ、わたしは。

「そうですよね〜!でも、石のブレスレットだったら、合わせやすいし使ってくれることも多いと思いますよ!こーいう、アクセサリーみたいなのは、よく身につけている方ですか?」

「あぁ、はい…。左耳に、ピアスとかは…」


…それ以外は、あんまりよく分かんないけど。でもまぁ、アクセに興味がなかったら、たとえ片耳であろうとピアス開けたりなんかしないよね。


「じゃあ、誕生石だからってことで、渡すのもいいかもしれませんね」

「…」


…若干、店員さんにいいように丸め込まれてるような感覚はあったと思う。だけど、その色が珠理のイメージにとっても合っていたということと、まだプレゼントを用意しきれていないという現実が重なって。

気がつくと、ラッピングまでお願いしてしまっていた。

…別に、そんなに高いものは買わなかったし、付けてくれなかったらそれでもいい。人の好き嫌いがなんだっていうんだ。

そうだ、贈り物は気持ちが大事!気持ち!



「ありがとうございました〜!」

「…」


お店を出た時には、もう随分時間が経ってしまったような気がして。

急いで、近海くんの家を目指した。


珠理のメッセージに書かれてあった道順は完璧で、その文章通りに道を進んでいけば、同じ特徴の建物を見つけることに成功した。


かわいい、きれいな、一軒家だった。


< 214 / 400 >

この作品をシェア

pagetop