あなたと同居なんてありえません!
「陽葵、どこ見てるの?」
「……あ、考え事してた」
ふっと意識が戻ってくると、心寿が私の目の前で手をおよがせていた。
「すんげぇあほ面だったぞ」と綾に言われたので、1発背中を軽く叩いた。
「いってぇなあ、お前。 顔に似合わず力強ぇんだから、手加減しろよー」
その言葉にムスッとする必要は無い。
心寿が頭を叩いてくれ、「陽葵はか弱い女の子なの」と言ってくれるから。
そういう心寿が1番か弱くて、1番可愛いんだけどね。
「へーへー」
参った参った、といった様子で男子の輪に戻っていった。
*
「可愛かったねぇ、真昼先輩」
「ね! 憧れるなあ」
放課後、私と心寿はまた話を弾ませていた。
人が少なくなった教室で、私達は話をしながらある人を待っていた。
「心寿も十分可愛いんだけど?」
「えっ、ないない。 いつも可愛いって言ってくれるけど、それは陽葵の目がおかしいだけだよ」
「誰が見ても可愛いから!」