あなたと同居なんてありえません!


「慧さん、陽葵ちゃんに玲は合いませんよ。 陽葵ちゃんにはもっと優しい人が似合うと思いますよ」





お父さんの話を聞いていた香澄さんが、ねえ?と私に同意を求めてきた。



いくら七瀬玲が嫌いだとしても、思いっきり、うん!なんて言うのはかなり失礼だと私でも分かる。



あはは、と微妙な返事をした。



七瀬玲は、ジーッと私を見ていた。





「母さん、俺優しいじゃん」





「どこがよ」





おぉ、香澄さんがクールになっている!



初めて見る姿だ。 やはり、実の息子にはそういう接し方なんだなぁ……。



いつか、私にもそんなふうに話してくれるようになったらいいなぁなんて思った。









ご飯を食べ終え、話をしていると再婚についての話に変わった。



今、1番触れてほしくない話だった。



だって、七瀬玲と住むなんて、私、嫌なんだもん。



襲われるじゃないか、とかいう心配じゃなくて。



嫌いな人と家で一緒というのが嫌というのと、こんな学校1人気な人と住んでると周りにバレたら面倒な他ないからだ。
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