あたしたちの恋模様
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「あれ?心結は?」



いるはずの心結がいなくて、キョロキョロと辺りを見渡す。



「こいつが失礼な事言ったから」



相良がマネージャーの上村を指さす。



「何言った?」


「え?」


「心結に何言ったって聞いてんだよ!」



上村が何を言ったのかだいたいは見当がついていた。
でも、それを心結に言うなんて許せなかった。



「あの子のせいで織田くんが部活できないって話しただけよ」


「なんで心結のせいなんだよ……」



たしかに心結といたいからだけど。
でも、それは心結に言われたからではなく自分で決めたことだから。



「……だって、あの子がいなければ……「ざけんな!心結がいないとかありえねぇから!それ以上言うならこの口聞けなくすんぞ!」



言葉を遮って、上村のポロシャツの胸ぐらを掴んだ。

相手が女だとかそんなことどうでもよかった。
心結を傷つけるやつは、女だろうと男だろうとそんなの関係ない。

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