ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~

 そこに蒼佑は、ことさら低い声で、甘く、葵の耳元でささやくのだ。

「俺は、君に触れたい……君の体中に口づけたいし、愛したい」

 彼の言葉の意味することを考えて、葵は顔が真っ赤になる。
 蒼佑にそうされることを想像してしまう。

(今日、それって、もしかして、えっ、今日!?)

 その緊張が伝わったのだろう。
 蒼佑はなだめるように、葵のこめかみにキスをしながら、抱きしめる腕に力を込める。

「君が嫌がることはもちろんしない。だから許すと、言ってくれ」

 その言葉は懇願のようだった。

「ち、ちなみに……言わなかったら、どうなるの?」

 おそるおそる尋ねると、蒼佑は少し身体を起して、葵をじっと見つめた。

「そうだな……許してもらえるまで、粘るかな」

 どうやらあきらめると言う選択肢はないらしい。

「あなたって……本当に、根気があるのね」

 思わず葵は、笑ってしまった。

 すると蒼佑も同じようにクスッと笑って。

「まぁ、今のは半分は冗談だ。君が嫌なら、何年でも待つつもりだ」

 と、柔らかく微笑んで、葵の頬を撫でる。
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