ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~
「俺は君に愛されたいんだ。愛されたうえで、愛し合いたい……」
そしてこつんと額を重ねて、目を伏せた。
「だから、待てと言われたら、待つよ……。今までの八年を思えば、耐えられる。俺は君が側にいてくれるだけで、幸せなんだから」
まるで修行僧のようなセリフであるが、彼が本気であることは、伝わってきた。
(なんていうか……ほんとうに、この人は、私の事を、好きでいてくれるんだな……)
自分に向けられた恋心ではあるのだが、葵はビックリするのと同じくらい、感動していた。
今まで、葵は、あまり自分のことを好きではなかった。なのにそんな自分を変えようと思ったこともなかった。新しく恋をしようとも思わずに、いつまでも過去のことを引きずって、ひとりの殻に閉じこもっていた。目標もなかったし、とりあえず心を揺らされない、波風のない人生を送りたいくらいの、考えしかなかった。
そんな葵を変えたのは、蒼佑だ。
過去の後悔から、こうやって真正面から葵に気持ちを伝えてくれている蒼佑がいたから、今の自分がある。