ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~

 もしかしたら、近いうちに、一緒にお風呂に入らされるかもしれない。

(む……無理……! 恥ずかしい!)

 その状況を想像するだけで、顔が熱くなる。

 今、こうやって浴衣姿の蒼佑と向かい合っているだけで、照れてしまうのに――。
 そのくらい、蒼佑が素敵に見えた。
 キラキラと、光って見えた。

(私、恋してるんだな……)

 今さら、そんなことに気が付いてしまう。

「じゃあ私も」

 葵もビールの瓶を手に取って、彼のグラスに注ごうとしたのだが、

「俺はもう十分飲んだから」

 と、断られてしまった。

「む……もしかして私を酔わそうとしてる?」

 以前、津田と三人でバーに行った時、蒼佑は相当飲める様子だったことを葵は思いだした。

 もしかして自分を酔わせてどうにかするつもりなのかと言いたくなったが、そもそもどうにかなってもいいと言ったのは自分なので、ここで酔わせる理由はない。
 むしろ、葵に泥酔されて困るのは蒼佑のほうだろう。
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