ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~
(もう、行くしかない!)
葵は勇気を振り絞り、さっとかけ湯をしたあと、蒼佑の隣から足を入れて、ざぶんと肩まで浸かってしまった。そして膝を引き寄せて、蒼佑をちらりと目の端で見上げる。
「は、入りました……」
もう、正直言って、あらかたのエネルギーは使った気がする。
「うん……でも、バスタオルは外さないと」
「外したら……見る?」
自分でもバカバカしい質問だと思ったが、つい聞いてしまった。
「見るよ。当然。当たり前だ」
あっさりうなずかれて、
「そこは嘘でも、見ないとか、そういうこと言ってくれたらいいのに……!」
葵は眉が八の字になったが、蒼佑はまたクスッと笑って、葵の腰を抱いて、引き寄せる。
抗う暇など、一瞬もなかった。
気が付けば彼の膝の上に横向きに乗せられて、がっちりと体を支えられている。
「どうせすぐに、恥ずかしい気持ちなんて、気にならなくなるのに……君は本当に、かわいくてたまらないな……」
蒼佑は自分の腕の中に引き寄せた葵を見て、吐息交じりに囁くと、覆いかぶさるように、口づけてしまった。