Happy Birthday~大切な人に贈る言葉~
次の日からというもの、私はショックのあまり部活に行くことが出来なかった。
ずっと部活を休んでいる。
ピコン!その時だった。私のスマホがメールを受信していた。
圭太くんからだった。
“明日の早朝、ラケットを持ってテニスコートに集合!異論は認めないからな☆”
「なんで‥よ。」
私は一人でにそんなことをつぶやいていた。
だけど、心が弾んでいる自分も中にはいた。
次の日。私は朝早くに起きてテニスコートに向かった。
すると、もう圭太くんは来ていた。
「ごめん。お待たせ。」
「おっ、来たな!すっぽかされたらどうしようかと思った。」
「私も久しぶりに体動かしたいなと思って。‥で何する?」
「じゃあ、最初は軽めにラリーからしようか。」
そう言って私と圭太くんはコートに入った。
「ねぇ、なんで私なんかを誘ったの?朝練なら‥星野さんとかでもよかったんじゃない?」
私はラリーをしながら言う。
「なんで、そこで星野が出てくるの?俺とあいつはどんな関係でもないて言ったはずだけど。」
「私なんかじゃ、圭太くんの相手にならないから。」
私はボールを強めに返す。
「歩保はさ、自分が思ってるほど下手じゃないよ!っと。」
圭太くんが少しバランスを崩しながらも返す。
「自分は何をしても駄目なの。勉強もスポーツも。人より何倍も努力しないと手に入らないの。」
私は思い切ってスマッシュを打つ。
私の放ったスマッシュは圭太くんの横を抜けていった。
「俺、お前のそういう努力家なところ好きだわー。」
「えっ!?」
いきなりの返答に戸惑ってしまう。
「才能を見せびらかす奴よりも、俺は影で努力してる奴の方が好きだよ。」
「‥‥‥っ‥ほ‥褒めてるの?それとも‥影で努力してることを笑ってるの?」
「前者に決まってるだろ。もう少し、自分に自信持てよ。お前の努力は俺が充分に認めてるから。」
「あ‥ありがとう‥。」