最後の恋愛 番外編 ☆もうひとつのストーリー☆
「好きって言って。」

一瞬、大麦が何を言ったのかわからなくて、私はん?と言って大麦の顔を見返した。

大麦は助手席に座る私の顔の横に腕をかけて覆いかぶさる形をとるともう一度言った。

「隼人好きって言って。」

「え・・ええー、ちょ・・。」

「言わないとここでエッチする。」

「へ、いやここでって・・待って待って、それは・・!」

大麦に有無を言わす気はないのが分かった。

もうすでにその唇は首筋に降りている。

こいつのこういう時の手は速いんだー!

「す、ストップ、分かった。言う、言いますから!」

大麦はピタリと手を止めて

顔を上げた。

子イヌみたい。

可愛い・・いつもはカッコつけてんのに・・。

「・・す、す・・。」
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