最後の恋愛 番外編 ☆もうひとつのストーリー☆
つうと指先で私の手の甲を撫でて、

「ん?大和、続きは?」

て囁いた。

「うん・・えっと・・だから私も、その・・。」

うーん

だから、なんでだ?

なんで大麦が相手だと、私はこうも萎縮してしまうというか・・

はずかしガールみたいになっちゃうんだ!!

何歳だ私!

もう三十路真ん中の女が恥じらっても可愛くもなんともないし!

「あー大和、ほんっとに可愛い。」

・・

大麦だけだから

そんなこと言うの・・

「・・好きっ!」

私は意を決して声を上げた。

大麦は嬉しそうに目を丸くして、

「え?」

といたずらに微笑んだ。

「もう一回言って?」

私は大麦の手をぎゅうっと握りしめて

もう一度言った。

「好きだよ、私も好き・・。」
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