お前だけが欲しくて
「私は、絢斗に私の事を全部知って欲しいって思っているし、絢斗の事も全部知りたいって思ってる
普段、絢斗は欠点なんて私に見せてくれないけど、私は絢斗の駄目なところも知っていきたい」
「俺は、凛の前ではかっこつけてるだけだから、ホントの俺を知ったら、凛は俺の事が好きじゃなくなるかもしれない」
「それだけは、絶対にないよ
私は絢斗の全てを愛せる自信があるよ
……それに、私だけ絢斗に情けないとこ知られてるとか不公平じゃない」
絢斗は顔を上げる
絢斗の顔は、恥ずかしそうに真っ赤になっていた
普段は、私は顔が赤くなることはあっても、絢斗のこんな顔は初めてで、何故かとても幸せな気持ちになった
「絢斗……可愛い」
「男に可愛いとか、全然誉めてないから」
嫌そうに、でも照れてるのを隠しきれてない絢斗に好きが溢れる
「フフッ、絢斗…愛してる」
「ホント、勘弁して……」
そう言って、絢斗はまた首筋に顔を埋める