君との距離5cm
「…伊織、ごめん……ごめんね…」
「へ、ちょっと待ってよ……ひよなんで謝るの?」
したよ、
たくさんしてるよ……
楽しい楽しい校外学習の2日目の朝、
重たい話を伊織と長谷川くんに話した。
話し終えた後、伊織も長谷川くんも黙り込んで長い沈黙が続いた。
その沈黙を破ったのは伊織だった
「今日の自由行動、ひよと2人で行きたい所あるから2人きりにしてほしい」
長谷川くんと海里にそう言うと伊織は部屋を出ていった。
「うーん…伊織はひよこちゃんの事も神咲の事も好きだから複雑なんだと思うよ」
長谷川くんがフォローいれる様にそう言い、
伊織の後を追っかけて行った。
「…こんなこと言ったら日和困るだろうけど」
「…ん?」
「昨日言った事本気だから。俺は日和の側にいたい」
海里……
「神咲の代わりでもいい、あいつを忘れる為に俺を利用すればいい」
「……」
「日和があいつを好きな様に、
俺だってお前の事好きだから」