始まりのラピスラズリ


目の前にあったのは、いつか椎名と2人で作った看板。


翼を広げた大きな青い鳥は、今にも飛び出してきそうな迫力があった。


それを黙って見ていたその時、


「…ハル先輩」


後ろから俺を呼ぶ名前が聞こえてきた。


「……っ!」


俺をハル先輩と呼ぶやつは1人しかいない。


俺は聞き慣れたその声の方を、
ゆっくりと振り向いた。

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