ドクターと甘い恋
「一時帰宅したら、奈緒ちゃんにだって会えるし、お買い物も行けるよ。
今冬休み期間だから学校は無理かもしれないけどさ。」


私に目線を合わせて、私が不安なことを知ってるからこそいつもより声のトーンも声色も優しくて。

そういう一面を見る度、見る度ああ、好きだな、愛おしいなって思えるんだよ。




この好きの想いはどこまで溢れるかは分からないけど、私はきっと何度だって陽向先生にドキドキさせられると思うの。




「俺はここで頑張ってる嶺菜見てるから少しでも楽しく過ごして欲しいな」



奈緒に会えるなら、陽向先生とお買い物に行ったり、お話できるなら。




「……がんばる、検査」

何とか喉の奥から声をしぼりだして、伝える。


どうか、届くように。





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