秘密の糸Season1㊤
「…アルバイトしてた時から、君を見ていたから分かるんだ。

君はいつも一人で抱え込んで、一人で頑張ろうとする。

確かに僕は、まだまだ未熟だし頼りにならないかもしれない。

だけど君の彼氏として、

力になれることはなりたいんだ。

僕、もっとたくましい男になれるよう頑張るから、

…だから美菜ちゃんは、もっと僕を頼って欲しい。」


私は、涙が出た。


「美菜ちゃん!?ご、ごめん僕…。」


この人は私をずっと見てくれている…。


私を助けようとしてくれている…。


それなのに…こんな優しい人を私は裏切った…。


「僕…、マズイ事言った?」


「…違うんです。」


❲もう二度と、こんな優しい人を裏切ったらダメだ…❳


私は、心の中でそう誓った。


「新堂さんがそう言ってくれて、嬉しいんです…。」


そう言って、私は新堂さんを抱きしめた。
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