秘密の糸Season1㊤
【舞由香side】

あたしの身体にはまだ、雅昭さんに抱かれた感触がの残っている。 


そしておそろいのブレスレットが、一緒にいた事を明かしていた。


嬉しかった…。


新堂さんに抱かれて、


本物の彼女になれたと思っていた。


だけどあたしは、


偽りの彼女にしか慣れない事を分かった。


あたしは、涼汰と最近うまくいってなかった。


そんな時、雅昭さんと出会った。


雅昭さんを引き込ませたのはあたしだ。


一目惚れしてしまい、


それだけでなく


好みとか趣味とかも一緒だった。


運命だと思った。


だけど彼女がいることを知り、諦めようと思った。


だから連絡するのをやめた。


その時、新堂さんが京都にいることを知った。


あたしは気持ちだけ伝え、片思いで終わらせようと決めた。


そう決めたのに、新堂さんがあたしを受け止めてくれた。



その優しさをあたしは利用した。


涼汰がいるのに…


雅昭さんにも、彼女がいるのに…


あたしは、彼女の事を考えず自分の事しか考えてなかった。


「あたし…。最低だよね…。」


そして涙がポロポロ溢れた。

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