秘密の糸Season1㊤
バーンバーン


花火大会の時ももう、


ずっとひたすら花火を見るだけだった。


最初はこんなの慣れていたけど、もう辛いよ…涼汰…。


なのにどうして?


呼んだら来てくれるの?


涼汰の気持ちが全然分からない…。


こんなの付き合ってたって意味ないのに…。


しばらくして花火が終わった。


「じゃあ俺、帰るわ。」


「うん。」


そしてあたしは涼汰と別れ、歩いていた。


「やっぱりもう、別れた方が良いのかな…。」


トボトボ歩いて帰っていたその時、


近くで男性がスマホを持って、キョロキョロしていた。


(どっか、探してるのかな?)


あたしは、その男性の所へ掛けよった。
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