秘密の糸Season1㊤
第7話朝顔
【美菜side】

「新堂さん、遅いなあ…。」


私は、お祭りの入口で待っていた。


だけど、スマホを何度見ても新堂さんからの着信はなかった。


「どうしよ…。」


悩んでいたその時、遠くから足音と声が聞こえた。


タッタッタッ


「美菜ちゃん!」


振り返ると、新堂さんが息を切らして立っていた。


「新堂さん!」


私は、新堂さんの元へ走った。


「ハア…。ハア…。遅く…なって…ごめん…!」


「大丈夫ですか?何かあったんですか?」


「ハア…。道に迷ちゃって…。その時、女の子がここまでの公園の道教えてくれたんだけど…。
何か…元カレ?的な子が現れて、でその子が絡まれてしまって.
…それで、助けて貰ったし、…ほっとけなくて…。
…そしたら今度は渋滞で、車、混んでて…。
駐車場、見つからなくて…。
それで…。
やっと見つけて…。本当に、ごめん!」


「そうだったんですね…。災難でしたね…。」


「本当にごめん!せっかくの久々のデートなのに!」


新堂さんはそう言って、頭を下げた。


(こうゆう包み隠さない所、新堂さんらしいな…。)


「全然大丈夫ですよ、行きましょう。」


「美菜ちゃん…、ありがとう。」


そして私達は手を繋ぎ、屋台を回った。


その時



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