秘密の糸Season1㊤
「かわいい…」


「むちゃかわいいじゃん!美菜ちゃん!」


「…ありがとうございます。」


その時、斎藤さんが口を開いた。


「美菜ちゃーん!隣、座って、座って〜!おしゃべりしようよ〜!」


斎藤さんはかなり酔っ払っていて、シートをポンポンしていた。


「アホか。お前みたいな危険人物の隣に美菜ちゃんが座る訳ないだろ。」


ペチ 


新堂さんはそう言って、斎藤さんの頭を叩いた。


「ちえー。何だよ、雅ばっかしー。」


「何がだよ。」


賑やかなその場がとても楽しかった。


「…ふふ、お邪魔します。」


そして私達は靴を脱ぎ、シートに座った。


「じゃあまあ、とりあえず乾杯しますか! 
美菜ちゃんは未成年?」


峯田さんはそう言って私に聞いてきた。


「あ、はい。」


「じゃあ、オレンジジュースあげる!」


「ありがとうございます。」 


「じゃあ、久々の再会?と雅のお祝い?を記念してカンパーイ!」

「何だよ、それ。」


その時雅昭さんは笑っていた。


「まあまあ良いじゃん。カンパーイ!」


「カンパーイ!」



ゴクゴクゴク


そして私はジュースを飲んだ。
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