私の上司は、イケメン住職様!?~番外編~

「何を言っているんだ!?
あのおじさんは、まだ未練が残っているのだぞ?
心残りを取り除いてやった後でも……」

そもそも……そんな鎖鎌を振り回したら
周りが驚いてしまうだろう。

すると伊織は、こちらを見る。

「あんたこそ……何を言っているんだ?
俺達は、死者の門の番人だ。
死人が居るのなら成仏させてやるのは、当然のことだろう」

「それは……そうだけど」

確かに伊織の言う通り
死人を成仏に導いてやるのが我々番人の役目だ。

しかし、それで……本当にいいのだろうか?

父さんの言葉を思い出した。

父さんは、無理やりする成仏の仕方は望んでいなかった。
いつも霊に寄り添い話しかけていた。

「番人は、いつも感情を出してはならない。
そんなの番人として当たり前だろう。
俺は、相手が未練があろうと……どうでもいい。
この鎖鎌で捕らえて成仏させるだけだ!」

表情を1つ変えずにそう言ってきた。

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