湖都子のポエム8
あなたが必要なの
あの日、絶望の淵から救ってくれた
あなたの言葉……今も忘れない
だけどあなたはいなくなってしまった
私にとってあなたは太陽なの
あなたに出会えたから
私の毎日は幸せだった
ずっとあなたのことばかり考えてる
だからあなたがいない今は辛い
私を捨てない……で
私にはあなたが必要なの
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時間だけが過ぎていく。食欲も減り、夜も眠れない。
そんな日々を過ごして……体育館での集会で倒れてしまった。目がさめたときは、保健室だった。
目の前には、大好きな奈緖がいた。
「彩花……大丈夫。」
「うん……」
「よかった。」
「なんで、奈緖がいるの?」
「彼女が、あなたをここに運んできたのよ……」
保険の先生が言った。
「運んだっていうか……一緒にきただけですよ。運んだのは、ヒロだよ。」
「ありがとう……」
「友達だもの……」
「友達……」
「あ、もう違う……か。迷惑だったよね。ごめんね。私はもう帰るから……じゃ……」
「行かないで……」
「ヒロは、もう部活行ってるから、ヒロに伝えておくから……」
母が迎えにきた。保険の先生と話してる。
迎えにきた母が
「あら、奈緖ちゃんもいたのね。奈緖ちゃんも一緒に帰りましょ……2人とも準備してきてね。」
ナイス……奈緖は断れなかった。
そして、奈緖と一緒に帰った。一緒にいられて、嬉しくてたまらない。私の家についた。
「ママ、奈緖と話したいから、部屋に上がってもらっていい?」
「体調は大丈夫なの?」
「話すだけだから、大丈夫。」
「そう」
奈緖に部屋にきてもらった。
「奈緖、ちゃんと話したいから……」
「ヒロのこと……」
「話すことなんて、ない。私には、2人とも大事だから、2人には幸せになってほしいの。だから、私のことなんて気にしないで……」
私のこと、ちゃんと考えてくれてたんだね。
「奈緖は、勘違いしてる。私はヒロと付き合ってないんだよ。え……でも、噂でも……聞いたし……梨華ちゃんも言って……たよ?」
「本当に付き合ってないの。好きな人はいる。誰かは言えないけど、ヒロじゃないの。中学から仲はいいけど、ヒロのことは好きじゃない。友達以上の気持ちはないの。」
「う……そ……」
ヒロにも、部活が終わったあとにきてもらうことにしてあった。
そして、やっと……絡まった糸が……
「本当に2人は付き合ってない……の?」
「付き合ってない」
2人同時に言った。
「じゃ、何のために……私は2人から離れたの?」
「奈緖が離れて、淋しかった。」
涙がこぼれた。
「ご……ごめん……泣かないで……」
「もう、こんなのイヤだよ。」
「うん……ずっと友達……だよ……」
心が温かくなった。
もう、離さない。