スノーフレークス
氷室さんがたずねた。彼はESSの「幽霊部員」だけどクリスと大の仲良しだから仲間に加わる可能性もある。私としては彼も来てくれたらちょっとうれしいかもしれない。いや、心の中の本音では「ちょっと」どころではなく「かなり」うれしい。
「だったら私、行かないわ。あの人、私のことを嫌っているもの」
氷室さんは澁澤君が彼女の存在を危険視していることを察していた。彼女は寺の息子である澁澤君が彼女をどう思っているのか感じ取っている。
「そんなことないよ。澁澤君は悪い人じゃないよ」
私が澁澤君をフォローしても氷室さんは納得しない。
「やっぱり、私、スキーには行けないわ。日向さんはともかく他の人とあまり長く接するのはどうかと思うの」
「そっか。残念だけどしょうがないね。じゃあ私も行くのやめようかな」
「ねえ、その澁澤君てどんな子?」
晶子さんがたずねてくる。
「湧水寺の息子よ。あの送りの夜に日向さんを保護した人よ」
氷室さんは今度は私に向かって説明した。
「日向さん。私、あなたのことが心配だったから、あの後母と別れてあなたをつけたのよ。遠くであなたが転倒するのが見えたわ。そこへあの男子が駆けつけてあなたを助けていたわ」
「ふーん、行き倒れている同級生の女子を助けるなんてヒーローみたいな子ね」
晶子さんが感心する。
「イケメンでしょ?」
図星を指された私はすすっていた紅茶を噴き出しそうになった。
「ははあ。やっぱりそうなんだぁ。葵ちゃんってわかりやすいね」
晶子さんはニヤニヤしながら私をからかう。
「で、そのバッグの中にある袋も彼からもらったというわけね。坊さんのやりそうなことだわ」
晶子さんは私の傍らにあるトートバッグを指差した。バッグの中には澁澤君からもらった護符が入っている。彼がいつも携帯してくれというから私はそのとおりにしていたのだ。
「私がお守りを持っているって何でわかったんですか?」
「そりゃあわかるわよ。バッグの中からそれがパワーを放出しているもの」
「そんなに強力なんですか、このお守り」
「ええ。強い念が込められているわ。神社で参拝客用に売られているようなお守りとは大違いよ」
晶子さんはしげしげと私のトートバッグを見ている。
「そうですか。私には何も感じられませんけどね」
「だったら私、行かないわ。あの人、私のことを嫌っているもの」
氷室さんは澁澤君が彼女の存在を危険視していることを察していた。彼女は寺の息子である澁澤君が彼女をどう思っているのか感じ取っている。
「そんなことないよ。澁澤君は悪い人じゃないよ」
私が澁澤君をフォローしても氷室さんは納得しない。
「やっぱり、私、スキーには行けないわ。日向さんはともかく他の人とあまり長く接するのはどうかと思うの」
「そっか。残念だけどしょうがないね。じゃあ私も行くのやめようかな」
「ねえ、その澁澤君てどんな子?」
晶子さんがたずねてくる。
「湧水寺の息子よ。あの送りの夜に日向さんを保護した人よ」
氷室さんは今度は私に向かって説明した。
「日向さん。私、あなたのことが心配だったから、あの後母と別れてあなたをつけたのよ。遠くであなたが転倒するのが見えたわ。そこへあの男子が駆けつけてあなたを助けていたわ」
「ふーん、行き倒れている同級生の女子を助けるなんてヒーローみたいな子ね」
晶子さんが感心する。
「イケメンでしょ?」
図星を指された私はすすっていた紅茶を噴き出しそうになった。
「ははあ。やっぱりそうなんだぁ。葵ちゃんってわかりやすいね」
晶子さんはニヤニヤしながら私をからかう。
「で、そのバッグの中にある袋も彼からもらったというわけね。坊さんのやりそうなことだわ」
晶子さんは私の傍らにあるトートバッグを指差した。バッグの中には澁澤君からもらった護符が入っている。彼がいつも携帯してくれというから私はそのとおりにしていたのだ。
「私がお守りを持っているって何でわかったんですか?」
「そりゃあわかるわよ。バッグの中からそれがパワーを放出しているもの」
「そんなに強力なんですか、このお守り」
「ええ。強い念が込められているわ。神社で参拝客用に売られているようなお守りとは大違いよ」
晶子さんはしげしげと私のトートバッグを見ている。
「そうですか。私には何も感じられませんけどね」