フレーム
いつも通りの隼人と太一君に安心しながら、
2週間前の朝練の無かった朝のことを
思い出す。
早起きしてしまった私は、
バレーボールを片手に道を走っていく隼人を
窓越しに見かけたんだ。
私も制服に着替えて川辺の方に行くと、
1人で練習している隼人がいて…
太一君ほどじゃないと
自分では言っていたけど、
隼人はやっぱり
バレー好きなんだなって思った。
その日から朝練の無い日は、
隼人の練習に付き合うために早起きして…
そして一昨日の朝、
『中学の時、俺のせいで全中逃したんだよ。
桜田さんはどんまいって言ってくれたけど、
後で悔し泣きしてるところ見ちゃって。
次こそはそういうこと、無いようにしたい。』
隼人がふと、そんな過去を口にした。
きっとさっきも
また自分のせいで…
とか意外にも弱気なことを
考えていたのかもしれはい。