フレーム
「痛っ……」
背中に走る軽い痛みに
思わずそう声を出すと、
目の前の彼に
「なんて、言うかよ。
ファン?いや、寧ろ大嫌いだよ」
そう吐き捨てるように言われ、
思わず目を見開く。
う、恨んで…る?
私、何かした…?
だんだんと、
混乱が恐怖へと変わっていき、
逃げようと身をよじらせると、
「怯えてる顔、そそるわ。
いい事思いついた。
今から君を父さんに変わって食べてあげる。」
私の手首をさらに強く掴んで、
耳元でそう言うと、
私の首筋をペロっと舐める。
生暖かい感触に、
ゾワッと全身に悪寒が駆け巡る。
何、これ…
気持ち悪い。
「いやっ…やだ…
なんで…」